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Vol.4 知って驚く、賃貸物件見学の意外な事実!

■事例(1)
 他人が簡単に侵入できるオートロック付きの物件があるって本当?

 女子大生のAさんは、一人暮らしをするにあたりこだわっていることがありました。それは、防犯面の良さです。両親からも「防犯面が充実している物件でなければ一人暮らしを許すことはできない!」と強く言われていました。

 そこで、Aさんは防犯性能が高い「オートロック付き」の物件を借りることにしました。「この物件なら防犯面で問題ない」と両親も納得。しかし、入居してから3ヶ月が過ぎ、Aさんは、ある事実を知ることになります。それは、ある休日の夕方、中学生くらいの男の子が、塀を乗り越え、簡単に建物内へ入ってきたのです。Aさんは、慌てて声をかけると、その男の子は「こっちから入った方が部屋に近いから!」と笑顔で答えました。

 この物件のオートロックは本当に役に立つのでしょうか?

■解説
 オートロック付き=防犯面で充実している、とは限りません!

 私が見る限り、女性の方の多くは、防犯面で充実している賃貸物件を望まれるようです。そして、防犯性能の高い物件を希望される方の多くは「オートロック付き」を絶対条件としてあげます。確かに、部屋の玄関前まで誰でも入れる物件と比べれば、オートロック付きの物件は、防犯面で充実していると言えます。しかし、防犯性能の低いオートロック付きの物件があるのも事実です。事例1のように、簡単に建物内に侵入できるオートロック付きの物件は、現に存在しますので、オートロック付き=防犯面で充実している、と安易に考えない方が無難です。

 防犯面の良し悪しを気にされる方は、「オートロック付き」ということだけではなく、簡単に建物内に侵入できない造りになっているかどうか、建物の周辺についても確認する必要があります。

 また、防犯面については、建物の造り以外にも注意しなければならないことがあります。例えば、女性の方で、仕事の関係上、帰宅時間が遅くなる日が多いのであれば、最寄り駅から物件までの夜道についても確認された方が良いでしょう。人通り・車通りの多い道を使って家まで帰ることができるか?帰り道に極端に暗くなる場所はないか?など、夜道について細かくチェックされることをおすすめします。


「防犯面で充実している」という印象から、多くの女性が好む条件(具体例)

・オートロック付(建物内に簡単に侵入できない物件)
・最寄り駅から物件までの間に夜道が暗くなる場所がない
・階数2階以上にある部屋(部屋の中に簡単に侵入できない物件)
・隣の建物が近接していない(部屋の中に簡単に侵入できない物件)
・セキュリティレベルの高い鍵(部屋の中に簡単に侵入できない物件)
・マンションタイプ(防音効果が高い物件)

「防犯面で不安がある」という印象から、多くの女性に嫌われる条件(具体例)

・オートロックなし(建物内に簡単に侵入できる物件)
・最寄り駅から物件までの間に、極端に人通りが少なくなる場所がある
・階数1階にある部屋で塀などがない物件(部屋の中に簡単に侵入できそうな物件)
・隣の建物とバルコニー同士が近接している(部屋の中に簡単に侵入できそうな物件)
・セキュリティレベルの低い鍵(部屋の中に簡単に侵入できそうな物件)
・木造のアパート(防音効果の低い物件)

※防犯面の良し悪しについては、物件ごとに、しっかりと確認しましょう


■事例(2)
 同じ6帖間でも広さが異なる部屋があるって本当?

 サラリーマン勤務のBさんは、転勤に伴いお部屋探しをすることになりました。最終候補にあがったのは2つの賃貸マンション。ともに2DK(洋室6帖+和室6帖+ダイニング・キッチン)の物件でした。

 しかし、Bさんは、1点どうしても気になることがあります。それは、和室の6帖間です。2つの物件には、ともに和室の部屋がひとつあるのですが、部屋の広さが微妙に違うように感じます。確かに畳の枚数はともに6枚。これは、Bさんの気のせいなのでしょうか?

■解説
 畳一枚の大きさは物件により異なります!

 畳一枚の大きさは物件により異なります。例えば、関東と関西を比べても、畳一枚の大きさには違いがあるのです。


畳一枚の大きさの違い(具体例)

関東地方:田舎間(畳一枚の大きさ)=約1.65㎡
関西地方:京間(畳一枚の大きさ)=約1.84㎡

仮に10帖の和室で考えた場合

1.65㎡(田舎間)×10帖=16.5㎡
1.84㎡(京間)×10帖=18.4㎡
18.4㎡(京間10帖)-16.5㎡(田舎間10帖)=1.9㎡


 このように、田舎間と京間を10帖の和室で比較した場合、約畳1枚分の違いがでることになります。

 この他、現在は、部屋の広さにあわせて畳を作成することができますので、畳一枚の大きさは○○㎡である、と画一的にいうことはできません。

 以上のことから、物件図面に「和室6帖」「洋室6帖」と記載されていても、それは、あなたがイメージしている6帖の広さであるとは限らないということです。

 それでは、部屋の広さについて、最後にもうひとつお話します。

 私は、仕事柄、たくさんの物件を見ていますが、その中で非常に興味深いことがあります。それは、実際の面積以外にも、様々な要因により部屋の広さは異なって見えるということです。例えば、天井が低い物件は、圧迫感があり狭く感じます。また、窓が大きく眺望の良い物件は、部屋が広く感じます。つまり、部屋の外の景色も広さに含まれるということです。これは目の錯覚ということもあるかと思いますが、部屋が広く見えるひとつの要素になっているのです。

 部屋の広さについては、物件図面に記載されている帖数のみで判断するのではなく、実際に、ご自身の目で確認されることをおすすめします。

ポイント1 オートロック付き=防犯面で充実している、と安易に考えないこと!

オートロック付きの物件であっても、簡単に建物内に侵入できない造りになっているかどうか、建物周辺を確認する必要があります。

ポイント2 部屋の広さは実際に確認すること!

畳一枚の大きさは物件により異なりますので、物件図面の記載を鵜呑みにせず、実際に、ご自身で確認しましょう。

くじらねっと 鳥海耕二

住まい
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2005-09-06 10:34  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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